差し戻しの裁判で手術後の女性患者にわいせつな行為をした罪に問われた医師を無罪とした東京高裁の判決を巡り、東京高検は上告しないと発表しました。
乳腺外科医の関根進医師(49)は2016年、東京都内の病院で手術を受けた後の女性患者にわいせつな行為をしたとして準強制わいせつの罪で起訴されました。
今月12日、差し戻しの裁判で東京高裁は関根医師に無罪を言い渡しました。
東京高検は25日、「判決内容を十分に精査したが、適法な上告理由が見いだせなかった」として上告しないと発表しました。
これにより、関根医師の無罪判決が確定します。
差し戻し前の裁判では、1審は無罪を言い渡し、2審は懲役2年の実刑判決を言い渡していましたが、最高裁が2022年に「DNAの検査結果の信頼性には不明確な部分が残る」と指摘し、審理をやり直すように命じていました。