愛媛県と岡山県の山火事が収まらない中、宮崎県でも火の手が上がりました。愛媛県今治市では、住宅が燃えるなど延焼が拡大して鎮圧の見通しも立っていません。

■住民不安「気が気じゃない」

 火の手は、住宅のすぐ後ろまで迫っていました。

 愛媛県今治市で続く山火事。鎮圧のめどは立たず、25日で発生から3日目を迎えました。

 住まいに炎が迫りつつある住民は、こう述べます。

地元住民 「自宅が団地の山際なので気が気じゃない。避難所にいたが、朝どうしても眠れなくて見に来た。思ったより家に火が近くてびっくりしている」

■想像超える速さで燃え広がり…「だんだんこっちに」

 現場では、時おり吹く強い風で飛び火し、至る所で炎や白煙が上がりました。

 市内の車道は、流れてきた煙で見通しが悪くなる所も。

 24日まで145ヘクタールだった焼失面積は、25日朝の時点で214ヘクタールまで広がり、その後も拡大しています。

 山火事は、住民の想像を超える速さで燃え広がっています。

地元住民 「多分、こっちは(火が)来ないと思っていたら、だんだんこっち向いて来ている。やばいと思い昼に帰ったら、こういう状態」

 そして、恐れていた事態が起きました。

 家の方から煙が見えています。家に燃え移ったのでしょうか。1階の部分まで赤い炎が見え始めました。多くの消防隊員が駆けつけていますが、放水が間に合いません。わずか数分で屋根から1階の住宅まで赤い炎に覆われてしまいました。

 別の場所でも…。屋根が崩れ、炎が噴き出す建物。消火作業が行われますが、火の勢いは衰えません。

 消防団が給水を行いながら懸命な消火活動を行っています。大きな炎が上がりました。そして、爆発音のような音がしました。

 これまでに住宅7棟と倉庫2棟が全焼し、避難指示の対象も、25日午前10時時点の1345世帯2585人から3056世帯5988人と拡大しました。

避難した住民 「貴重品だけで、何も持ってきていない。朝から煙たい、煙で。まさか火まで来るとは思わなくて」

 今治市内では、山火事が原因とみられる変電所の停止で、一時1万6000戸が停電しました。

■岡山市では、再び避難指示

 同じく山火事が続く岡山市。これまで延焼が抑えられ、「小康状態」だとして避難指示を解除していましたが、火の勢いが止まらず、25日夜になって再び避難指示が出されました。

 宮崎市鏡洲でも25日、新たに山火事が発生。70世帯に避難指示が出ています。

 愛媛県や岡山県南部では26日も乾燥注意報が出ていて、さらなる延焼に警戒が必要です。

(「グッド!モーニング」2025年3月26日放送分より)