仙台市立病院で大腸がんの疑いがある検査の報告書を見落とし、患者が人工肛門になる医療事故が起きていました。

 仙台市立病院によりますと2023年1月、仙台市の90代女性が重度の貧血で救急搬送されました。

 入院後のCT検査では大腸がんの疑いが指摘されていましたが、十二指腸からの出血と判断されました。

 患者は十二指腸の治療後に退院しましたが、15カ月後の2024年4月に腸閉そくの疑いで救急搬送され、CT検査の報告書が見落とされていたことが発覚しました。

 患者は、人工肛門をつくる手術を受けて退院しました。

 病院側は患者と家族に経緯を説明して謝罪し、3月になって示談が成立したということです。

 病院は再発防止のため、CT検査結果の報告書が未読状態かどうかを確認するよう、院内の態勢を変えたと説明しています。