震度6弱を観測した宮城県山元町では、最盛期を迎えた特産のイチゴにも影響が出ています。

 3連休最終日の21日、山元町のイチゴ農園ではイチゴ狩り目当ての観光客の長い列ができていました。

 山元町で「ミガキイチゴ」のブランドでイチゴを生産しているGRAでは16日の地震で大きな被害を受けました。

 GRA赤沼武士さん「完熟した出荷直前のイチゴではあったんですけれども、ベンチ(育苗台)が落ちてしまったので、落ちてしまったところは使わないようにしておりますので処分になります」

 苗は無事でも収穫を目前に控えていたイチゴの実が地震の揺れで落下し、出荷できなくなりました。

 赤沼さん「3月ってイチゴの最盛期、一番量が多い時期なんですけれども、間もなく出荷できるように準備していたんですが、そこに地震で揺れてしまったのでほとんどかなり出荷できない」

 さらに、落下は免れても地震の揺れでイチゴの実に傷がつきました。もともと半分程度しかとれない形や色を選りすぐったブランドイチゴ「ミガキイチゴ」に大打撃です。

 赤沼さん「傷がすごくてですね、本当は形が良くてミガキイチゴになるイチゴなんですけれども、ここに傷が出ているのでこの時点でミガキイチゴにならない。本当もったいないです」

 こちらの会社では天候に応じた水やりや換気を自動で行うIT技術を取り入れてますが、水やりや温度管理用のパイプが折れるなど設備にも被害が及んでいます。

 赤沼さん「でもイチゴは待ってくれないんですよ。どんどんどんどん赤くなって、どんどんどんどん収穫待ちになっているので、早く収穫をしたい状況ですね」