ロシアの軍事侵攻が続くウクライナを支援する動きです。現地で撮影された半世紀前の映画の上映が仙台市宮城野区で始まりました。収益の一部は戦争で苦しむ市民の支援に充てられます。

 仙台駅東口にある映画館「チネ・ラヴィータ」で8日上映が始まったのは、1970年に公開されたイタリアの名作映画『ひまわり』です。

 この映画は第二次世界大戦下のイタリアを舞台に戦争に翻弄される夫婦を描いた作品です。先月上旬にロシア軍に制圧されたウクライナ南部のへルソン州のヒマワリ畑が作中の象徴的な場面に使われています。

 仙台や山形などで映画館を運営するフォーラムシネマネットワークが3月、系列7館で1日限定のチャリティ上映を企画すると発売翌日に完売するなど反響が大きく、再上映を決めました。

 来館者「何十年か前に見たんですけどもう一度見てみたいと思った。(現地の報道を見て)もうたまらないですよね。戦争は絶対にやっちゃいけないと思いますし早く早く終わってほしい」

 来館者「(映画を観たら)いろんな人にこういう映画があるということを伝えることができると思った。そしたらさらにチャリティが集まってより良い方向に向かうのかなと」。

 8日も平日の午前にも関わらず座席の8割ほどが埋まりました。

 運営会社の担当者は、映画を通じて戦争で苦しむ市民の生活に思いをはせてほしいと話しています。

 

 フォーラムシネマネットワーク・長澤綾さん「一生に関わるようなことが起きてしまうのが戦争だと思うんですね。それを言葉や悲惨な映像で伝えるのではなく心に残る美しい情景と悲劇を対比することでくっきりと人の心にその思いを残すような映画だと思います」

 3月の上映では収益のすべて86万円余りが支援に充てられ、今回も収益の一部が人道支援に役立てられるということです。

 映画「ひまわり」は仙台駅東口のチネ・ラヴィータで4月14日まで上映されます。