下水に含まれる新型コロナウイルスの量から今後の感染者数を予測する東北大学の調査で、今週の仙台市の感染者数は先週より3割ほど減るという結果が示されました。

 東北大学大学院工学研究科の佐野大輔教授のグループは、毎週仙台市内の下水処理場から下水を採取して検出された新型コロナウイルスの量から、次の1週間に発生する感染者数を予測しています。

 5月から今週までの結果をまとめたグラフです。赤い線が予測値で、青い線が実際に確認された感染者数です。

 仙台市の先週の感染者数は1291人で、予測値の1563人を下回りました。

 今週については862人と、先週の実測値より429人、率にして33パーセント減る予測が示されました。

 市内の1週間の感染者が1000人を下回った場合、約4カ月半ぶりとなります。

 東北大学大学院工学研究科佐野大輔教授「(毎週)4サンプルを調査していますけれど、(先週は)いずれもウイルス遺伝子は検出限界値以下で陰性でございました。4サンプルとも陰性はかなり久しぶりで、12月頭、11月末以来の状態ですので、それだけ市中の感染者数はだいぶ減ってきていると」

 佐野教授は、今後も減少傾向が続くと推測する一方、暑くなりエアコンを使う機会が増えてくるが、換気などの感染対策は引き続き行ってほしいと話しています。