遺体の写真から生前の似顔絵を作成する技術を伝えようと、宮城県警で講習会が開かれました。

 この講習会は、東日本大震災をきっかけに2012年から毎年開かれていて、13日は鑑識や捜査などの第一線で働く警察官10人が参加しました。

 講師を務めたのは、鑑識技能伝承官の安倍秀一さんです。震災では94人の遺体の似顔絵を描き、24人の身元の判明に貢献しました。

 参加者は、生前と死後では筋肉による顔の凹凸やしわのでき方が違うことなどを学んだ後、実際に遺体の写真をもとに似顔絵を描きました。

 参加者「写真はあるが、その情報から生前の顔を復顔して絵を描くのは難しいと感じました。たくさん練習して今後、現場で生かしていきたいと思っております」

 鑑識技能伝承官安倍秀一さん「帰ってくる人を待っている家族がいるということですね。身元が分かってほしいということを願いながら描いているということです」

 県警によりますと、身元が分からない遺体は県内では1年間に数件確認されているということです。