宮城県丸森町では、台風19号による豪雨で1000棟以上の住宅が被害を受けました。今も200人以上が、仮設住宅などでの生活を余儀なくされています。

 このうち44人が暮らす花田仮設団地です。孤立しがちな仮設住宅の高齢者らが交流できる場を絶やさないよう、この3年間集会所でのラジオ体操は週1回、続けられています。

 11日、方言交じりの掛け声に合わせて10人が笑顔で体を動かしたほか、目標の球に自分のチームのボールを近づけて得点を競うボッチャなどを楽しみました。

 2019年12月に仮設住宅に入居した早坂弘子さんと佐藤靖子さんです。この3年間の生活で、お互いがかけがえのない存在になりました。

 2人の最近の会話は、今後の生活についてです。佐藤さんは長期化する仮設住宅での暮らしで身体へ負担が大きくなっていると言います。

 佐藤靖子さん「四畳半のこの狭いのにはびっくりしました。でも、とにかく3年いたんだから、あと1年頑張ろうとなんとか頑張って、次の住まいまでっていう感じで今、おります」

 一方、早坂さんは住み慣れた仮設住宅で生まれた人とのつながりが無くなることに不安を感じています。

 早坂弘子さん「もう何軒か、まだ半分くらいですかね残ってますけど、このままでもいいわねって言ってみたり、はい、別れるのが惜しいので、そんなところもあります」

 社会福祉協議会では、今後の生活の在り方に関する悩みが増えていることから、仮設住宅を訪問する回数を増やし、不安の解消につなげたいとしています。