宮城県涌谷町で自営業の男性が男に刃物で刺され殺害された事件から、3日で2週間です。犯人が初めから男性を狙っていたのかも含め動機もはっきりせず、警察の捜査は難航しているとみられます。

 いまだに犯人は捕まらっておらず、周辺の住民には不安が広がっています。

 近所の人「まさか、この小さい集落でそんな恐ろしいことが起きるなんてちょっとね。不安でいっぱいです」「早く捕まってもらいたいとは思うんだけど、この地域の人は私と同じような気持ちだとは思いますよ」

 事件が起きたのは11月19日午後7時45分ごろ。自宅で知人の女性と一緒にいたハウスクリーニング業、三川栄治朗さん(64)がインターホンが鳴ったため玄関に行くと男がいてもみ合いになりました。

 三川さんは男に上半身を刃物で刺され病院に運ばれましたが、出血性ショックで死亡しました。

 警察によりますと、逃げた男は身長170センチ位、黒っぽい服装にニット帽をかぶり口元はネックウォーマーのようなもので覆われていました。

 一緒にいた女性にけがはなく、女性は警察に対し「犯人は知らない男だった」と話しているということです。

 坪谷歩香記者「事件は、住宅が点在する静かな農村部で起きました。近くに防犯カメラは無く人通りが少ない場所です」

 現場の住宅は、JR上涌谷駅の約400メートル北にあります。

 男は、犯行後車に乗り込み駅の方面に逃走したとみられています。

 5年ほど前に涌谷町に引っ越してきた三川さんは、ハウスクリーニングの他、車の整備の仕事もしながら知人の女性と暮らしていました。

 近所の人「社交的でにこやかな感じで、自分から声を掛けるような人」

 警察は、事件後1週間余りをかけ三川さんの自宅の現場検証を行いましたが、争った形跡や盗まれたものなどは確認されませんでした。

 また、三川さんの周りでは目立ったトラブルは無く、動機についてははっきりしないということです。

 犯人が逃走した車についても「白っぽかった」という目撃情報はあるものの、色や車種は特定できていないとみられています。

 警察では、事件当時周辺を通り掛かった車のドライブレコーダーの映像を探すなどして犯人の行方を追っています。