仙台医療圏の4つの病院を再編する構想が持ち上がる中、影響を探るため仙台市が設けた有識者会議の最終回が3日開かれ提言案が了承されました。

 県が進める構想では、仙台医療圏の4つの病院を再編して名取市と富谷市に移転する計画で、県は2022年度中の病院間の基本合意を目指しています。

 仙台市は2022年度、再編の影響や地域医療の課題を洗い出すため、医療や介護・福祉の関係者や医療経済の専門家でつくる有識者会議を設け、3日夜、最終回の会合が開かれました。

 市への提言案では再編によって東北労災病院や仙台赤十字病院が市外に移転した場合、仙台市内から新病院への救急搬送は限定的になるとし、別の病院の確保が必要であると指摘しました。

 さらに仙台赤十字病院の周産期や人工透析、東北労災病院の整形外科など高い診療実績を持つ領域に及ぼす影響は大きいと指摘しました。

検討会座長・安藤健二郎仙台市医師会長「4病院移転ということが仮にあった場合にそこから慌ててもしょうがないので、今からそれを想定をしてプラス、もっと先のことを考えて、仙台の医療体制を整えていく」