輪切りにしたダイコンを使って顔にすすを塗りつける伝統の祭り、アンバサンが宮城県石巻市の長面地区で行われました。
石巻市長面地区は、震災前には約500人が暮らしていましたが、震災の津波で壊滅的な被害を受けて災害危険区域に指定され、現在は居住ができません。
しかし、300年以上の伝統があるとされる祭りアンバサンは、途切れることなく続いていて、5日は地区の神社に氏子や元住民ら20人ほどが集まりました。
祭りでは神事の後、宮司が輪切りのダイコンで参加者の頬や額にすすを塗り付け、無病息災を祈りました。
そして、参加者たちはかつて集落があった方角を向くと、宮司の音頭に合わせて大漁と五穀豊穣を願う言葉を唱えました。
元住民「みんな、いつもの顔ぶれだったので良かったです。ここでしか会えないので、なかなかね」「先輩たちから引き継いだこの祭りというものを、離れて暮らして生活していく中で難しい点もあるのですが、継続してやっていきたいなと思ってます」