新型コロナウイルスの5類移行から6月8日で1カ月です。宮城県有数の観光地、松島は多くの観光客でにぎわっていて、コロナ前の光景が戻りつつあります。
日本三景の一つ、松島を巡る遊覧船の乗り場には8日も観光客の長い列ができ、臨時便も運航されました。
観光客「とっても良かったです。波に侵食された島々がとってもきれいだったです」
丸文松島汽船佐藤守郎取締役「インバウンドは台湾、欧米関係が多いです。日本人のお客さんは個人客ですね。個人旅行が結構増えてますね」
丸文松島汽船によりますと、臨時便も含む現在の遊覧船の運行本数はコロナ前の7割ほどで、乗客数もコロナ前の2019年と比べ約7割まで回復しているということです。
丸文松島汽船佐藤守郎取締役「コロナがまた再発しないように。このままの状態でいってもらえばと期待してますね」
客室数24の宿泊施設も予約は好調で、5類に移行した5月以降、休日を中心に満室の日も多くあるということです。
パレス松洲大森輝伸支配人「現在の予約状況としましては、ほぼコロナ以前と同等あるいはそれ以上で好調にご予約いただいております」
この宿泊施設では、5類移行後、食事会場に設置していたパーティションを撤去し、料理の大皿での提供やカラオケも再開しました。
今後、より一層松島に観光客が戻ることに期待を寄せます。
パレス松洲大森輝伸支配人「これからですね。コロナ以前の状況、日常に戻ってこの観光地松島に観光のお客様が戻っていただけることを期待したいと思います」
被災地の伝承施設では、一般の来館者が大幅に増えています。
気仙沼市の東日本大震災遺構・伝承館の先月の来館者は9104人と、前年の同じ月を150人ほど上回りました。
このうち、一般の団体客の予約は前年5月の28件に対し2023年月は68件と、約2.5倍に増えています。
一方で、教育旅行などで訪れる学校や団体の予約は、前年5月は宮城県や東北を中心に42件ありましたが、5月は35件と5類移行に伴い、東北以外に行くケースが増えたということです。
気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館福岡麻子さん「修学旅行や野外活動がコロナ前の活動に戻ってそちらの方で若干人数は減っているんですが、一般の来館者、小団体などは増えまして」
ゴールデンウィーク以降は毎日のように海外から訪れる人もいて、伝承館では、今後も中高生による語り部や企画展などを行い、震災伝承に努めていくことにしています。