闇サイトを通じて犯行を依頼し宮城県柴田町の男性を殺害した罪に問われている男の控訴審で、仙台高裁は懲役19年とした1審判決を支持し被告の控訴を棄却しました。

 山元町の元建設作業員、岩見尭明(29)被告は2020年9月、SNS上の闇サイトで知り合った森満受刑者(47)に殺害を依頼し、柴田町の住宅で毛利哲雄さん(当時74)を包丁で刺して殺害した罪に問われています。

 1審の仙台地裁は、岩見被告の殺害依頼が事件の発端だとして、実行役の森受刑者と同じく岩見被告にも懲役19年の判決を言い渡しました。

 岩見被告は、毛利さんの長男を殺害するよう依頼したが森受刑者が誤って毛利さんを殺害していて、共謀は成立せず無罪として控訴しました。

 20日の控訴審判決で、仙台高裁の渡邉英敬裁判長は「森受刑者は結果的に人を間違えたが、岩見被告の依頼に基づいて犯行した点に違いはない」として共謀の成立を認めました。

 そのうえで「首謀者としての責任は大きい」として、懲役19年とした1審の判決を支持し被告の控訴を棄却しました。