クマによる人への被害が全国で相次ぎ、宮城県でも目撃情報が多く寄せらるなか、強い刺激臭でクマを近づけない忌避剤に注目が集まっています。

 2日、栗原市栗駒のニワトリを飼っている農家の敷地に、ツキノワグマが柵をかいくぐって侵入しました。前日にクマが現れた跡があったため、不安になった住民がカメラを設置したところ映っていたということです。

 この日最初に現れたのは午後5時半ごろでした。小屋の壁をこじ開けニワトリの餌をあさったと言います。その後立ち去りますが、午後7時半ごろと午後10時ごろにも姿を見せました。

 住民「正面に来たわけね、ツキノワグマが。クマを甘くみていた。大きかった。しょうがないんだな、田舎は人がいなくなるしクマの方が多くなるのでは」

 こうした中、注目を集めているのが仙台市

泉区の企業が販売しているクマを遠ざける忌避剤です。

 小笠原侑希記者「このポーチを腰やリュックなどにぶら下げることで、クマが寄ってこない効果があるということです」

 商品の名前は「熊をぼる」。青森県の会社が製造していて「ぼる」は津軽弁で「追い払う」という意味です。

 腰やリュックにぶら下げる携帯用と、屋外に置く設置用の2種類があります。

 唐辛子の辛み成分カプサイシンと木酢液などが配合されていて、嗅覚が犬並みに鋭いと言われるクマが嫌がる臭いを発生させます。

 全国から注文が入っていて、売り上げは例年に比べ約3倍ということです。