2024年の春に肥満症を予防するための薬オルリスタットが、日本で初めて販売されます。販売を前に仙台市で薬の特徴などを説明するセミナーが開催されました。

 日本肥満学会などが開いたセミナーには、医療関係者ら約200人が参加しました。 日本肥満学会の理事長で千葉大学大学院の横手幸太郎教授が、2024年春に大正製薬が国内で初めて販売する内臓脂肪減少薬オルリスタット、商品名アライの特徴などを説明しました。

 この薬は体に脂質が吸収されることを防ぐ働きがあり、食事や運動の改善と組み合わせながら半年ほど服用すると内臓脂肪が減り、結果として腹囲の減少が期待できるということです。

 腹囲が男性で85センチ以上、女性で90センチ以上の人が対象で、カプセル状の市販薬ですが購入の際には薬剤師と対面で相談することが必要です。3カ月以上生活習慣改善の取り組みを行っているなど様々な購入条件があります。

 大正製薬開発推進グループマネージャー藤田透さん「本人が目標とするありたい姿に近づけることをサポートしていく。生活習慣改善に寄り添っていく薬として機能していけたらと思っています」

 セミナーとともに、市民向けの内臓脂肪の測定会も開かれました。

 参加者「日頃から歩くことはしていますが、それだけではちょっと足りないかなと。少しでも薬で(内臓脂肪を)下げたり減らしたりすることがあるのであればかなり興味がある」

 内臓脂肪減少薬アライは、2024年の春から全国の薬局などで販売されます。