仙台医療圏の4病院再編構想をめぐり、村井宮城県知事は名取市に民間の精神科病院を誘致することを断念し、移転する県立精神医療センターの分院を置く方針を明らかにしました。
村井知事「民間精神科病院の公募手続きが十分にご理解いただけていない現状を踏まえ、年度内の基本合意に向けて進める必要があることから、サテライト案とする方向で具体的に検討を進めてまいりたいと考えております」
6日に宮城県議会一般質問で村井知事が明らかにしました。
県の4病院再編構想は、名取市の県立精神医療センターを仙台市青葉区の東北労災病院と合築し富谷市に移転させます。
名取市には新たに民間の精神科病院を公募する考えでしたが、県の審議会では議論が進まず、村井知事は10月の会見で民間ではなく県立の分院を置く案についても言及していました。
6日に明らかにした新たな構想では、富谷市の新病院を本院として名取市には分院を置き、規模は小さくなるものの現在の精神医療センターと基本的には同じスタッフを配置します。
建設場所は県の所有する土地を中心に検討し、富谷市の新病院とほぼ同じ時期の完成を目指しながら、分院の機能や地域との連携体制について議論していくとしています。
村井知事「患者さんの不安を取り除く、そして時間的な制約を克服するという観点からこのような形で舵を切ったということです。サテライト案ということで話がだんだんまとまってくれば一気に話は進むんじゃないかなと思います」