能登半島地震では、国が被災者に2次避難を呼び掛けています。東日本大震災で内陸に2次避難した人と受け入れた人に聞きました。

 宮城県気仙沼市唐桑町の吉田恵吉さんと妻のよね子さんは、東日本大震災で自宅が津波に流されました。

 当初は避難所で暮らしていましたが、よね子さんが腕を骨折してしまったこともあり約2カ月後に大崎市鳴子温泉のホテルに2次避難しました。

 吉田恵吉さん「大変だけども2次避難にお世話になりたいなと、傷を癒やすためもあったんです」

 大崎市で2カ月を過ごした吉田さん夫妻は、2次避難して良かったと振り返ります。

 吉田恵吉さん「(ふるさとを)離れたくない気持ちもありますけど、早く自分の健康管理をして、高齢者の方々にも元気で過ごしてもらうためには2次避難はありがたいことだと思いますよ」

 鳴子温泉で2次避難の人たちを受け入れた施設の1つが、旅館ゆさです。

 主人の遊佐久則さんは、疲れた様子だった被災者が鳴子で過ごして笑顔になっていったと振り返ります。

 旅館ゆさ遊佐久則さん「温泉に入ってリラックスし、ストレスとか徐々に解放されていくというのを実感して、目の前で変わっていくのが分かった」

 大崎市は、鳴子温泉の旅館などを今回の地震の2次避難先として申し入れる方針です。

遊佐さんは、要望があれば受け入れる考えです。

 旅館ゆさ遊佐久則さん「何部屋かはそういう人たちに提供する気持ちではおりました。避難した時の癒やし効果があるのではないかなと思います」