まもなく初入札が行われる宮城県気仙沼市の養殖ワカメが、1月の大しけによって流され淡水被害で腐るなど約4割が被害を受けていたことが明らかになりました。

 県漁協気仙沼地区支所によりますと、1月21日の低気圧による強風や高波などの影響で、管内の4地区全てで養殖ワカメが壊滅的な被害を受けたということです。

 階上地区と大島地区ではワカメが海の中で擦れたり養殖イカダが壊れ流失したほか、松岩地区と鹿折地区では川から真水が流れ込みワカメの茎の部分が白く腐る淡水被害も発生しているということです。

 支所では地区ごとで被害にばらつきはあるということですが、気仙沼市全体では養殖ワカメの4割ほどに被害があったと見込んでいます。

 県漁協気仙沼地区支所三浦千加良運営委員長「震災前はしけによる被害は2割、3割あったが、真水の被害は今まで経験したことがない被害なので、これは全然見通しが立たない」

 ワカメの生産者からは、1月末に入札を控え落胆の声が聞かれました。

 松岩地区のワカメ生産者「今までにないね、震災後初めてだねこういう現象は」

 県漁協気仙沼地区支所では更に詳しく調査を重ね、9日にも会合を開き今後の対応を協議することにしています。