宮城県石巻市の住宅で母親の首を包丁で刺して殺害した罪に問われている男の裁判で、仙台地裁は懲役11年の実刑判決を言い渡しました。

 起訴状などによりますと石巻市の無職、佐藤昌喜被告(50)は2023年6月、自宅で母親の多喜子さん(75)の首を包丁で刺して殺害した罪に問われています。

 これまでの裁判で佐藤被告は「殺意は無かった」と起訴内容を一部否認していて、殺意の有無と責任能力が争点となっていました。

 仙台地裁で開かれた裁判員裁判で、須田雄一裁判長は犯行後に被害者を放置したことなどから「自分の行為を認識していたことに疑いはなく殺意はある。犯行当時、心神耗弱の状態にあった疑いは無い」などと指摘した一方で「被告は反省の気持ちを述べている」などとして懲役15年の求刑に対し、懲役11年の実刑判決を言い渡しました。