■「火災旋風」発生 炎が住宅街を… 

 アメリカ西海岸で続いている山火事。今年、全米で最悪レベルとなっています。

地元メディア記者 「こちら火災現場です。わずかな時間で大きな被害となっています」

 現場はカリフォルニア州北部。きっかけは放火でした。

放火の目撃者 「車の下から煙が立ち上るのを見て、これは大変だと思った」

 当局は42歳の男を逮捕。車に火を付けて渓谷に落とし、山火事を引き起こしたとみています。

 高温と乾燥、さらに強風によって炎が拡大。29日の時点で、焼失面積は東京23区の2倍以上に。

 炎を伴った“つむじ風”「火災旋風」も発生。130軒以上の住宅が山火事にのみ込まれ、多くの住民に避難命令が出されました。

 一時避難所となった駐車場には、着の身着のまま逃げてきた住民たちが。こちらの女性は7匹の犬を連れ出すので精一杯でした。

山火事から避難してきた人 「知り合いも家が燃えたと言っていた。私たちは何もかも火事で失ってしまった」

■ロッキー山脈の観光拠点 3割が焼失

 一方、山火事の猛威はカナダでも…。

 山肌を覆う炎。カナダ西部でも山火事が相次いでいます。 

 アルバータ州・ジャスパー。ロッキー山脈の国立公園の中心部にあり、年間200万人以上が訪れる人気の観光地です。

 今月、風光明媚な町を山火事が襲い、住民や観光客約2万5000人に避難指示が出されました。州の首相も会見で被害の深刻さについて語りました。

スミス州首相 「長年、ジャスパーの町と国立公園は私たちの誇りでした。(消防)隊員たちは危険な状況下で、この町の重要な建造物を守ろうと懸命に活動しています」

 火は燃え広がり、町の建物の約3割が消失。人々の生活に大きな被害をもたらしました。

地元の消防士 「残念ながら私は自宅を失いました。自宅のことを二の次にするのはつらかったけど、守れるものは確実に守っていこうと思いました」

 当局によると、この夏に入りアルバータ州で170件の山火事が発生していて、今後も大規模な火災が発生する可能性があると警告しています。