27日に投開票される衆議院選挙、宮城2区の候補者の訴えや争点に対する考え方です。

 立候補しているのは、届け出順にいずれも前職で日本維新の会の早坂敦候補(53)、立憲民主党の鎌田さゆり候補(59)、自民党の秋葉賢也候補(62)です。

 宮城県で唯一前の議員の3人が三つどもえで戦う宮城2区は、激しい戦いが繰り広げられています。仙台市の宮城野区、若林区、泉区で構成される宮城2区は、1区と同様に無党派層の動向が勝敗を左右します。

 早坂敦候補「教育改革、政治改革、そして復興支援にこれまで3年間取り組んで参りましたが、まだまだ復興も終わっておりません。皆さんのお力で是非とも大変厳しい2期目を勝たせていただきたい」
 日本維新の会の早坂候補は「大阪で実現してきた改革を、日本全体で進めたい」と意気込みます。前回は宮城4区から立候補し小選挙区で敗れたものの比例で復活し、初当選を果たしました。今回は、選挙区を変えての立候補です。
 早坂敦候補「私、仙台生まれの仙台育ちですよね。仙台市の方が無党派層も多いし我々維新にとってはそっちの方がやりやすい」

 課題は知名度アップです。この日は日本維新の会の松野明美参院議員と選挙区を回りました。
 早坂敦候補「早坂敦をよろしくお願い致します。日本維新の会です。よろしくお願いします」
 松野明美参院議員「まあまあいい方ですので」
 早坂敦候補「(有権者から)『あんた頑張んなさいよ』と叱咤激励をいただいて。握手していただいて手振ってくれます。それに応えるように車降りて握手していって。そういう選挙をやっていくしかないなと」

 鎌田さゆり候補「皆さんには納税を強いて、確定申告を適正にやれとか言っておきながら、自分たちは裏金をポケットにバンバン入れる。こんな政治この選挙でおしまいにしましょう皆さん」
 立憲民主党の鎌田候補は、自民党派閥の裏金問題を厳しく批判し「政権交代こそ、最大の政治改革」と訴えます。
 「鎌田さゆり、自転車に乗って皆様の下にお願いへと参りました」
 前回、自民党の秋葉候補との激闘を制しましたが、その差はわずか571票差。選挙区を走り回り、支持を呼び掛けます。

 鎌田さゆり候補「ありがとうございます。ありがとうございます」
 この日、鎌田候補は仙台市宮城野区の沿道でドライバーに手を振っていました。仙台市泉区が地盤の鎌田候補は前回、泉区の得票率は秋葉候補を上回りましたが、仙台市の宮城野区と若林区では及びませんでした。
 鎌田さゆり候補「前回は私の力の足りなさただそれだけ、その一言に尽きます。今私はどこにウェートを置くということは考えていなくて、とにかく1人でも多くの方と触れ合って」

 秋葉賢也候補「国民の世論を見てみますと、まだまだお許しをいただいていない。更に政治資金の透明化を図ることによって、やっぱり自民党は国民の期待に答えてくれた、こうした政治改革の先頭にも立って取り組んでいきたい」
 自民党の秋葉候補は、与党議員としての実績を掲げた上で政治改革の先頭に立つと意気込みます。

 秋葉賢也候補「選挙も早4日目。エンジン全開で走り続けております」
 30年にわたり辻立ちを続けてきた秋葉候補は、この日も雨の中で街頭に立ちました。厳しい戦いが予想される中、21日夜は高市早苗前経済安全保障担当大臣が応援に駆け付けました。
 高市早苗前経済安保担当大臣「ちょっと入ってきてどんよりした空気を感じました。秋葉さんすんごい苦戦してるんやなあ。皆様がお1人お1人お声掛けをしてくださるだけでだいぶ変わります空気が。だからお願いします」
 秋葉賢也候補「選挙戦序盤でリードされたのは初めてです。本当に厳しい選挙戦、皆さんが頼りです。どうかこの最後の一週間、皆さんわたくし秋葉賢也の声になってください」

 様々な課題が争点となっている衆院選。その1つが物価高への対応です。日用品などの価格の変動を表す消費者物価指数は、基準の2020年から右肩上がりです。
 有権者「正直厳しいです。賃金が上がらないので。物価高が抑えられるか、もしくはそれが無理なら賃金が上がる方向に動かしてほしいなって思いますね」「私は国民年金ですから足りない足りない本当に。とにかくお金が無いから(物価高は)我慢するしかないのね」
 各候補者は、物価高にどう対応しようと考えているのでしょうか。

 早坂候補は、消費税率を下げたうえで政治家は身を切る改革が必要と主張します。
 早坂敦候補「消費税10%から8%にする、物価高騰はまだこれから続くと思います。身を切る改革、やはり我々の給料を減らして議員定数を減らして行財政改革をやって、そのお金を国民の皆さんにしっかり返していく」

 鎌田候補は、一時的にでも消費税率を下げ手取りの収入を増やすべきと主張します。
 鎌田さゆり候補「時限的にでも消費税を5%に下げるべきだと考えております。やはり10%はきついです。物価高なんですけど、賃金の上昇が追いついていませんので。お財布(の紐)がきつく縛られていたままではこれお金回りません。回すためには消費税を下げるということが大切だと考えています」

 秋葉候補は補正予算を組み、様々な補助を行って行かなければならないと述べます。
 秋葉賢也候補「(10月まで)電気代やガス代は政府補助継続してきましたし、住民税非課税世帯には10万円の給付制度も設けてフォローアップしてきたと思いますが、物価上昇、材料費高にしっかりきめの細かい対策、補正予算でやっていかないといけない」