11月1日は灯台記念日です。神奈川県横須賀市にある日本初の洋式灯台、観音埼灯台の建設が11月1日に始まったことにちなんで海上保安庁が1949年に制定しました。

 日本が今のような洋式灯台を建てるようになったのは今から約160年前、アメリカ、イギリス、フランス、オランダの4カ国と結んだ江戸条約で灯台の設置を求められたことが始まりです。

 1869年に完成した日本で初めての洋式灯台、観音埼灯台は当時日本に灯台を建設する技術がなかったため、フランスやイギリスに買入れや指導を依頼していました。

 宮城県で最初に建てられた灯台は、石巻市の金華山灯台です。1876年に点灯を開始し、東北では最古の石で建てられた灯台です。

 石巻市雄勝町にある大須埼灯台は真下にある大須漁港がハートの形に見えることから、ロマンスの聖地にふさわしい灯台を選ぶ恋する灯台に2018年に宮城県では初めて認定されました。

 七ヶ浜町にある花淵灯台は、宮城県で唯一階段で最上部まで上れる灯台です。一般的な灯台は白く光りますが、花淵灯台は赤と緑の2色で点灯する珍しい灯台です。

 日本の灯台は、2004年のピーク時に全国に3348基ありましたが、年々減少傾向にあり現在は3105基となっています。ピーク時からは243基減少しました。ちなみに、宮城県の現在の灯台の数は63基です。 近年はGPS機能やレーダーによって船と港の位置関係を測れるようになったため、船の安全を守るという本来の灯台の役割が低下しているほか、維持費用も課題になっているということです。

 第二管区海上保安本部交通部企画課佐藤学企画課長「船側で機械を使って確認できるが、最後は自分の所属している港に入る時に防波堤に灯台があり目印として進路を定めて入っていくということで、最後は航海者の目で最終的な確認をして入るためには重要な役割を果たしていると思います」

 灯台には、GPSには表示されない暗礁や浅瀬のある所を知れたりGPSに障害が起きた時のバックアップ機能を持たせたりしているということです。

 灯台は、時代が変化しても私たちを守り続けてくれているなくてはならない存在です。