フジテレビの会見をスポンサー各社はどう見ているのでしょうか。「トカゲの尻尾切りに見える」と厳しい見方も出ています。

 27日の“やり直し会見”を受け、スポンサー企業からは、こんな声が聞かれます。

D社 CM差し止め中の企業 「スポンサー企業として、会社としては、きょうの話を受けて、CM再開などをきょう中に何かというのはないと思う。社長や会長が辞任しただけで、その背景もよく分からない」

E社 CM差し止め中の企業 「どうやって会社を変えていくのか、具体的にガバナンス改革をどうするのかがない印象。辞めただけで会社がちゃんと変わるのかなと思う」

 なかには厳しい声もありました。

A社 CM差し止め中の企業 「率直な感想としては“トカゲ”の尻尾切りみたいに、どうしても見えてしまうなと。フジの権力構造の中で一番上に君臨されている日枝相談役が出てこないのでスピーディーに対応したのだろうとは思うけれども、何に対しての引責辞任なのか正直、見えない。フジテレビとして具体的に何が悪かったからか分からない。場を収めるための引責辞任のように見えてしまう」

 フジテレビの一連の問題では、少なくとも75社がフジテレビでのCMの放映を見合わせています。

B社 CM差し止め中の企業 「まず辞任、一掃というふうに言っているが、日枝さんが結局、辞めなかったというところで、根本的な解決にはならないのでは。生まれ変わろうとしている感はないと感じた。第三者委員会の結果を受けてになると思う」

 日弁連のガイドラインに基づく第三者委員会の調査報告書は3月をめどに提出される予定です。それまでCMを差し控える企業もあるとみられます。

 原則としてCMをACジャパンに差し替えた場合、企業などに広告料が戻ることはありませんが、フジテレビは代理店を通じて企業に対し、今月までの差し替え分の料金を請求しないと伝えたといいます。

 2023年度、フジテレビのCMによる収入は約1473億4800万円で、単純計算で12カ月で割ると1カ月あたり約123億円になります。

C社 CM差し止め中の企業 「これ(会見)だけで判断することは難しい。1回、様子見。フジテレビからの連絡があると思うので、それから」

 スポンサー企業からのCMによる収入がなくなればフジテレビの経営に大きな影響を及ぼすとみられます。CMの再開について、何か動きはあったのでしょうか。

 フジテレビの27日の“やり直し会見”を見て、スポンサー企業からCM再開の動きはあったのでしょうか。

A社 CM差し止め中の企業 「上の判断になるので分からないが、社内的には3月の見解が出てこないとCM再開についてはなかなか進めないんじゃないかという声が多い」

G社 CM差し止め中の企業 「退任表明したとか、何か一つがクリアになったから対応を変えるというものではない。CM再開に向けた確実な基準というものはない。ただ、ガバナンスに問題があったと判断し、責任を取ったということは話が少し進んだという印象はある。スポンサー企業としての責任はあるので、総合的に判断する」