宮城県気仙沼市では養殖ワカメの収穫が始まり、ボイル作業が進められています。海水温上昇の影響で、収穫の時期は10年前と比べ20日ほど遅くなっています。

 28日朝、気仙沼市の杉ノ下漁港の作業場では、収穫されたワカメを保存の効く塩蔵ワカメへと加工するボイル作業が行なわれました。

 切り分けられたワカメの葉は、熱湯にくぐらせると色鮮やかな緑色に変わります。1分ほどゆでた後、長期保存できるよう塩漬けにして出荷されます。

 近年は夏場の海水温が高いため養殖を始める時期が遅くなっていて、10年前と比べると収穫の時期も20日ほど遅くなっているということです。

 生産者藤田純一さん「(猛暑は)生育不良であったり色が悪くなったりという影響が出ます。三陸一帯で成長が遅れていると言われているので、全体的な数量の減産にはなると思います。生育状況は遅れていますが、徐々に後続の種が成長してきてるので、それが順調であれば良いのかなと思います」

 藤田さんの養殖場では、水温が高くなった影響で廃棄しなければならないワカメが出てくるため、収量は例年に比べ2割ほどの減産を見込んでいるということです。

 収穫されたワカメは、2月下旬に初入札が行われる予定で、三陸ワカメとして全国に出荷されます。

 収穫は、ゴールデンウィーク前まで続く予定です。