農林水産省は、31日に開かれた審議会で、政府が保有する備蓄米を条件付きで売り渡せるよう基本指針の変更を決定しました。

 去年、夏頃からのコメの品薄が発端となり、現在、JAなど集荷業者の在庫は12月末時点で前の年よりおよそ21万トン少なくなっています。

 こうした状況を受けて農水省は、1年以内に買い戻すことを条件に、政府の備蓄米を集荷業者らに売り渡すことができるよう、食糧法に基づく基本指針の変更を審議会に諮問し、了承されました。

 これによって流通が円滑でない状況だと認められた場合、農水大臣の判断で備蓄米の売り渡しが可能になります。

 数量や価格についてはその都度、総合的に判断するとしています。

 備蓄米が市場に出回れば、高止まりを続けるコメの販売価格を抑える効果が期待されます。