2024年6月、山形県上山市の温泉街で観光バスを誘導していた宮城県涌谷町のバスガイドの女性がバスと電柱に挟まれて死亡した事故で、仙台地裁登米支部は当時のバスの運転手に対して執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

 2024年6月、山形県上山市の温泉旅館前の市道で観光バスを誘導していた涌谷町の女性バスガイド(39)がバックしてきたバスと電柱の間に挟まれて死亡しました。

 当時バスを運転していた宮城県登米市の元バス運転手、阿部憲悦(69)被告が安全確認を怠ったなどとして過失運転致死の罪に問われていました。

 仙台地裁登米支部で開かれた18日の判決で、中原諒也裁判官は「バックモニターを見て被害者の位置や動きを注視するという基本的な注意義務を怠り被害者を見落とした」と指摘しました。その上で「被告が反省の態度を示し被害弁償が行われている」として、禁固1年6カ月執行猶予3年の判決を言い渡しました。

 阿部被告は閉廷後、傍聴席に深々と一礼した後に退出しました。弁護側は、控訴しない方針だということです。