マイナ保険証への移行が進むなか、利用登録を解除する申請が累計で5万8000件に上ることが分かりました。現場で今、何が起きているんでしょうか。

 受付でマイナ保険証の使い方を教わる人。もう、どこの医療機関でも見慣れた光景かもしれません。

 去年12月、いわゆる紙の保険証の新規発行が終了してからマイナ保険証の登録者は増加を続け、厚生労働省は1月31日時点のマイナ保険証の登録件数を8153万414件と発表しました。

 しかし、その一方でマイナ保険証の利用登録の解除申請も増加。1月だけで1万3212件となり、累計では5万8000件を超えたことも明らかにしました。

 Xには、マイナ保険証を解除した人の動機や理由がいくつも投稿されていました。

Xへの投稿 「何度もエラー食らったんで解除した」 「前の保険証の方が便利だったから」 「親のを解除。老人ホームがマイナンバーカードを預かってくれないので」

 現状はマイナ保険証がなくとも、それまで発行されていた「紙の保険証」が最長1年間有効で、また、保険証と同じ機能を持つ資格確認書が発行され、マイナ保険証との併用が可能となっています。

 しかし、様々な問題が指摘され、利用率も25%余りと低迷するなか、立憲民主党は先月、健康保険証を復活させるための法案を国会に提出しました。

立憲民主党 中島克仁衆院議員 「マイナ保険証に対する信頼、やはりこの不安をしっかり払拭しなければいけない。そういう状況になるまでは、やはり『紙の保険証』、現行保険証を併用していく」

 法案では、いったん紙の保険証の発行を復活させて、マイナ保険証が安全に利用できるまでは2つを併用できるようにするとしています。