11日で震災から10年11カ月です。仙台市若林区の沿岸部の寺では、震災で犠牲になった人に手を合わせる姿が見られました。

 若林区荒浜にある浄土寺は津波で大きな被害を受け、本堂は3キロほど内陸に移転しましたが、墓は現在も震災前と同じ場所にあります。墓地全体が雪で覆われる中、午前中から遺族らが訪れ墓前に線香を供え手を合わせる姿が見られました。

 震災の津波で妻と両親、そして兄、甥の5人が犠牲になった男性は毎月11日に墓参りを続けているということです。

 男性「毎月来なくてはという気持ちはある。何年たってもね。夢でもいいから出てこいと言いたい。一度も夢を見せてもらえないもので」。

 宮城県によりますと、県内の犠牲者は2021年10月末時点で1万568人で、今も1215人の行方がわかっていません。