厚生労働省は、新型コロナワクチンの接種対象を生後6カ月以上に拡大することを決めました。仙台市では11月上旬から医療機関で接種を始める予定で、注意点など小児科医に聞きました。

 新型コロナワクチンの接種について厚生労働省は24日から、生後6カ月から5歳未満も対象とすることを決めました。

 従来型のワクチンを計3回接種し、1回目と2回目の間は3週間の間隔を、3回目は2回目の接種から8週間空けて接種します。

 仙台市では11月上旬から医療機関の個別接種で実施し、10月31日の週から対象となる約3万6000人の子どもに順次接種券を送る予定です。

 青葉区のかわむらこどもクリニックの川村和久院長は、はしかやジフテリアなど従来からの予防接種の多い年齢が対象になるため注意が必要だといいます。

 川村和久院長「同時接種で小さい子は当たり前に(定期接種の)ワクチンをやって1回に例えば3本5本という場合がありますが、コロナワクチンの場合はインフルエンザ以外のワクチンの場合は2週間前後の間を空けなければいけない」

 川村院長は、普段から健診や予防接種でかかっている医療機関と相談の上、コロナワクチンについても検討してほしいとしています。

 ただ、子どもへのコロナワクチン接種は副反応や長期的な健康への心配から接種を控える傾向が大きく、仙台市内の5歳から11歳の接種状況は2回目までで22・6%と他の年代に比べて低いのが現状です。

 こちらのクリニックでも接種の問い合わせは少ない状態ですが、インフルエンザとの同時流行の懸念や新型コロナに感染した子どもも重症化した報告があることから検討してほしいとしています。

 川村和久院長「(コロナ感染の報告では)合併症が無いような普通のお子さんでも命にかかわったようなこともあるので、僕らの考え、小児科医に基本的な考えは、できる限りワクチンを打ちましょうというような意識で親御さんには勧めています」