新型コロナの感染者数が再び増加し、宮城県では24日連続で前の週の同じ曜日を上回っています。

 発熱外来を設置する仙台市の医療機関では、検査態勢が手薄になる年末に向け感染の拡大を危惧する声が聞かれました。

 発熱外来を設置する若林区の七郷クリニックです。10月下旬から受診に訪れる人が増えています。

 PCR検査の希望者は、第7波のピークとなったお盆期間の後にいったん落ち着きましたが、10月後半から右肩上がりで増加し、陽性者の数は10月上旬は1日当たり多い時でも10人程度でしたが、10月下旬から約40人前後の日が続いています。

 七郷クリニック阿部基院長「10月後半位からかなり多くの患者が検査を受けに来られて、陽性率も8割くらいの高い水準を保っておりまして、これからも減る要素が無いので今のところあと2、3週間かけて増えていくんじゃないかと危惧しております」

 こちらのクリニックでは、先週インフルエンザの感染者が今シーズン初めて確認されました。

 新型コロナとインフルエンザの同時流行に備え、一度で判別できる抗原検査キットを準備している他、PCR検査の機器も増やす予定です。

 七郷クリニック阿部基院長「年末になると(医療機関を受診する)患者さんが多くなるので、多忙期とコロナのピークが重なって年末年始に持ち込まないように、何とか頑張っていきたいなと思っているんですけれども」

 現場の感覚として「第7波のピーク時と同じ状態」との認識を示す阿部院長は、年末年始に医療機関をひっ迫させないためにもワクチンの接種の加速に期待しています。

 七郷クリニック阿部基院長「今の時期がチャンスなので、インフルエンザの予防接種、オミクロン対応のワクチン接種、始まっていますので是非、そちらの方を受けて少しでも(感染の)確率を減らしていただくことをお願いしたいなということを思ってます」

 国によりますと、宮城県で新型コロナワクチンの4回目を受けた人は、13日時点で86万1289人で全ての県民に対する接種率は37.9%となっています。