東日本大震災から3月で12年です。宮城県気仙沼市では、1カ月早く十三回忌の法要を営んだ遺族がいます。

 気仙沼市の小野寺敬子さんです。あの日、当時80歳だった父親の萬さんは、寝たきりの親族が暮らす波路上杉ノ下の実家に駆け付け津波の犠牲になりました。

 小野寺敬子さん「仏事の十三回忌というのは、干支でいうと一回りした感じなので一つの区切りの年だと思っています」

 3月11日、波路上杉ノ下地区では遺族会が合同で十三回忌の法要を営む予定で、役員を務める小野寺さんは当日は受け付けや献花の準備など遺族会の仕事が優先になります。 このため、落ち着いた中で父親を供養しようと十三回忌の法要を1カ月早めました。

 小野寺敬子さん「今回はどうしても個人で会の慰霊祭がある前に、家族で向き合いたいなと思って。今一つこの仏事を終えて落ち着いたところで、これからのことをちょっとずつ見直したり考え直したりしたいと思っています」