多い年では1年間に3000個も撤去されています。停電の原因となるカラスの巣を電柱から撤去する作業が公開されました。

 高さ10メートルほどの電柱の上に作られたカラスの巣。東北電力ネットワークの職員が高所作業車に乗り、電気を通さない特殊な道具を使って巣を撤去していきます。

 カラスは繁殖期の3月から5月にかけて、ひなを見守りながら餌が取れる木の上や電柱に直径50センチ前後の巣を作ります。

 巣の材料になる木の枝や針金などが設備に接触すると漏電し、停電が発生するのです。 宮城県では2018年から2022年まで、カラスの営巣によって1年に10件前後の停電が発生しています。

 こうした停電を防ごうと、東北電力ネットワークでは電柱をパトロールして毎年2000個から3000個のカラスの巣を撤去しています。

 東北電力ネットワーク仙台電力センター猪又崇さん「カラスの巣を見つけた場合には、東北電力ネットワークコールセンターまたはチャットに是非情報をお寄せいただければと思います」

 宮城県では、震災以降電柱に作られる巣が増加傾向にあり、沿岸部の防風林が津波に流された影響と見られています。

 東北電力ネットワークでは、カラスよけの器具を増やすなど対策を強化しています。