24年前に埼玉県桶川市で女子大学生がストーカー行為の末殺害された事件、被害者の父親が宮城県警察学校で講演し、警察は被害者の小さな悩みも確実に聞いてほしいと訴えました。
猪野憲一さん「命の大切さを一番に考えてください。ストーカーの被害者は犯罪者であり、被害者は悪くないことを理解してあげてください」
県警察学校で春に採用された警察官ら約160人を前に講演を行ったのは、殺人事件で長女を亡くした猪野憲一さんです。
1999年、猪野さんの長女で大学生だった詩織さん(当時21)がストーカー行為の末路上で胸を刺され殺害されました。
詩織さんは男から執拗なストーカー行為を受けていて、埼玉県警に何度も相談しましたが放置されて殺人事件に至りました。書類を改ざんするなどしていたことも発覚しました。
猪野憲一さん「一番ひどいことを言われたのは『あんた大学生だろ?』『え、まだ結婚する前じゃない』『嫁入り前のさ女の子がさ、警察騒ぎになっちゃっていいの?』」
メディアスクラムや、本当のことを伝えないマスコミの報道に苦しんだことを話しました。
猪野さんは最後に、警察は被害者の声に真摯に耳を傾けてほしいと訴えました。
猪野憲一さん「大きな窓口を開いておいてください。小さな悩みも確実に聞いてあげてください」
警察官「小さな悩みから大きな事件に発展することもあると思うので、しっかりと学んで生かせるようにしていきたいなと思いました」「警察官の言葉が被害者に勇気を与えるという言葉でした。警察官の言葉にはそれだけの力があるということを今回知ることができましたので、言葉を掛けてあげたいと思いました」