東北電力は、女川原発2号機の再稼働を2024年2月から2024年5月ごろに延期すると発表しました。現在実施している追加の安全対策工事に時間を要しているためとしています。

 東北電力の樋口康二郎社長が会見を開き、女川原発2号機の再稼働を2024年2月から3カ月延期し、2024年5月ごろにすると発表しました。

 東北電力では再稼働の前提となる追加の安全対策として、発電所内で火事が起きた時の延焼を防ぐため電線の管に断熱材を巻き付ける工事に加え、それに伴う耐震補強も併せて行っています。

 これらの工事は、他の原発が原子力規制委員会から必要性を指摘されたことを受け実施し、その進み具合を精査した結果、再稼働の時期を先延ばししたとしています。工事完了の延期は、これで6回目です。

 東北電力樋口康二郎社長「安全対策工事の完了時期を見直ししましたけども、工事は終盤に入っていることから引き続き安全確保を最優先に工事完了に向けて全力で取り組んでいくとともに、地域の皆様からのご理解をいただきながら再稼働を目指してまいります」

 再稼働の遅れに伴って、火力発電を運転させる燃料費は2百数十億円を見込んでいますが「電気料金の値上げは考えていない」としています。

 女川原発2号機の再稼働時期の目標が延期されたことを受け、村井宮城県知事は「今後も安全第一に工事を進め、その進捗を立地自治体や県民に説明してほしい」などとするコメントを出しました。