宮城県石巻市の沖合に浮いているクジラが見つかりました。定置網に引っ掛かり既に死んでいるとみられます。
佐藤健二カメラマン「海上に白い物体が浮いているのが確認できます。口元には網のような物が掛かっています」
15日朝、石巻市の狐崎漁港から3キロほどの沖合に浮くクジラが見つかりました。
県によりますと、クジラは体長は6メートルから7メートル位で定置網に引っ掛かっていました。
khbのカメラが、地元の漁師の船に同乗し近づくことができました。クジラは腹を上にして海上に浮かんでいて、ガスがたまっているのか大きく膨らんでいる様子が確認できます。
「聞いたことないね。初めてだね。びっくりした。クジラがこんなに大きいと思わなかった。かなりの大きさだね。初めてだからびっくりです。解体したクジラは見たことあったし食べたこともあるけどね」
県によりますと、金華山や網地島の定置網に生きたクジラが引っ掛かることはまれにありますが、今回は既に死んでいるとみられ今後の対応を協議しているということです。
このクジラについて、専門家は腐敗が進んでいて今後周囲の環境に影響を与える可能性があると話しています。
仙台うみの杜水族館の飼育員で、海獣類を専門とする寺沢真琴さんです。
クジラの仲間は大きくヒゲクジラ類とハクジラ類に分けられますが、このクジラは外観の特徴からニタリクジラやイワシクジラなどで知られるヒゲクジラ類だということです。
仙台うみの杜水族館飼育員寺沢真琴さん「うねと呼ばれる溝や隆起があるので、ヒゲクジラという種類のクジラにはなるかなと」
腹部が大きく膨らんだ状態からみて、既に死んでいて腐敗が進んでいるとみられるということです。
仙台うみの杜水族館飼育員寺沢真琴さん「逆向きになって浮いているような感じなので、死亡しているかなとは思います。死亡して少し時間が経ってきたりすると、体の中から腐敗が進んでガスを発生させて腹部が膨らんでくることがあるので、そういう状態になってきているのかな」
クジラが死んだ理由については、病気のためか、網に引っ掛かったためかは分からないとしていますが、今後周辺に影響を及ぼす可能性があると指摘しています。
仙台うみの杜水族館飼育員寺沢真琴さん「膨れてきているので破裂などすると腐敗臭が周囲に漂ったりとか、周囲の海域を汚してしまうことはあると思うので、今後のクジラをどうするのかも検討できたらいいのかなと思います。破裂する瞬間に立ち会うと大変だと思うので、大型鯨類なので近づかない方がいいのかなと思います」