2023年4月、宮城県柴田町で起きた殺人事件の捜査の過程で発覚した詐欺事件の初公判が開かれ、即日結審しました。検察側は、被告2人にそれぞれ懲役2年と懲役1年6カ月を求刑しました。
詐欺と詐欺未遂の罪に問われているのは、柴田町の村上保彰被告(31)と市瀬恵美被告(49)です。
2人は、2023年4月に柴田町で起きた殺人事件で、殺人の罪に問われている村上敦子被告(47)の夫と姉です。
起訴状などによりますと、2人は、敦子被告ら4人と共謀し、2022年12月、出会い系サイトを通じて誘い出した50代の男性から示談金の名目で、現金30万円をだまし取った罪などに問われています。
8日の初公判で、2人は起訴内容を認めました。
検察側は冒頭陳述で、敦子被告が主導的な役割で、保彰被告と市瀬被告ら5人が因縁をつけたり、証拠の映像を撮影したりしていたと指摘しました。
被告人質問で、市瀬被告は「妹の敦子被告から借金をしていた。怖くて断れなかった」と述べました。
また、保彰被告は「妻を1人で行かせるのが不安で、一緒について行った」と話しました。
検察側は「計画的かつ巧妙な犯行で、繰り返し行うなど常習的」と指摘し、保彰被告に懲役2年、市瀬被告に懲役1年6カ月を求刑しました。
判決は12月25日に言い渡される予定です。
この詐欺事件は、2023年4月、柴田町の住宅で、住人の村上隆一さん(54)が殺害された事件の捜査の過程で発覚しました。
殺人事件では、隆一さんの長男である保彰被告の妻の敦子被告(47)と隆一さんの次男の直哉被告(24)が殺人の罪で起訴されています。