能登半島地震のように冬に発生する災害について、事前の対策を専門家に聞きました。
東北大学災害科学国際研究所佐藤翔輔准教授「冬の場合は非常に寒い状況下ですので、健康に非常に影響を及ぼしてくるんですね。
こういった被災生活の影響で健康を害して亡くなってしまうことを関連死と言いますが、関連死のリスクが冬季は普段の災害と比べてリスクが高いと言えます」
東北大学の佐藤翔輔准教授は、冬場の災害では低体温症になるリスクが高いとして、ガスや電気などのライフラインが止まっても体を温められる準備が必要と話します。
東北大学災害科学国際研究所佐藤翔輔准教授「石油ストーブ等を使っている方は、灯油を普段よりも多めに用意していただく、災害を意識して多めに用意していただくことが大事です。例えばポリタンクだけではなく、お住いに外付けしてあるような大きなタンクを利用していただくことも1つの手と思います」
避難所に避難する場合は、毛布やカイロといった暖を取る道具を持参することが重要と話します。
東北大学災害科学国際研究所佐藤翔輔准教授「避難所に行ったとしても、防寒対策はあまり期待できないと考えていただいていいと思います。暖房や毛布といった物資は多分あると思うが数が限られているので、多くの方が避難した場合は、全員に行き渡らない可能性が十分にあります。ですので、自分の分は持参できるとなお良いかなと思います」
能登半島地震では、津波が沿岸部を襲いました。佐藤准教授は、津波からの避難についても冬ならではの危険があるといいます。
東北大学災害科学国際研究所佐藤翔輔准教授「積雪や凍結によって避難の移動にかかる時間が長引いてしまう可能性が十分にあるわけですね。本来行きたかった避難所に行けないというようなケースも考えられますので、複数の避難場所を事前に検討しておくことは大事だと思います」