宮城県で温泉リゾートを運営する一の坊は、フードロス削減の取り組みなどが評価され人に優しい地域の宿づくり賞で最高賞を受賞しました。

 人に優しい地域の宿づくり賞は、安心して快適に楽しめる社会環境づくりに貢献した旅館やホテルなどに贈られ、2024年は宮城県で4つの温泉宿や飲食店などを運営する一の坊が最高賞に選ばれました。

 松島一の坊ゼネラルマネージャー畠山光夫さん「1人ではできることでは無くて全パートナー(社員)がチームとなってコツコツと実施した結果だと思っております」

 今回、評価された取り組みの1つがフードロスの削減です。

 一の坊では、料理を大量に作って並べるビュッフェスタイルを注文を受けてから利用客の目の前で仕上げるオーダービュッフェスタイルに変更し、これまでのビュッフェに比べ食材ロスの4割削減を実現しました。

 松島一の坊川村匡之料理長「お客様も食べたい料理を自分のタイミングで食べられる。そしてスタッフもお客様の前に出ることによって、1人のアーティストとして料理を作れるようになったので、働いているパートナーの意識や技術の向上にもつながっていると思います」

 湯舟からあふれた温泉の熱を回収するシステムを導入し浴槽を保温する熱として再利用してボイラーの稼働を抑え、大幅に燃料の使用量を削減することもできました。

 松島一の坊ゼネラルマネージャー畠山光夫さん「宿としては毎日、来ていただけるお客様を1組1組のお客様を丁寧におもてなしをしまして、理想の日常を存分に体験していただければなと毎日お迎えしているところでございます」

 一の坊では地元の食材を多く使用する取り組みも進めています。地域経済の活性化だけではなく、食料を輸送する距離も削減することで輸送に必要な燃料の節約や二酸化炭素の排出量の削減にもつながっているということです。