小林製薬の紅麹原料を使ったサプリを巡る健康被害問題で、「事実検証委員会」による調査に対して現場の担当者が「紅麹の培養タンクに青カビが付着していた」と答えていたことが分かりました。

 小林製薬は弁護士による「事実検証委員会」を立ち上げ、サプリの品質管理体制に問題がなかったかなどを調査していました。

 委員会がまとめた調査報告書は製造ラインの品質管理業務について人出不足の状況のなか、現場任せの体制となり、本社が的確に実態を把握していなかったと指摘しました。

 また、健康被害の原因であるかは不明としたうえで、委員会の聞き取りに対して大阪工場の従業員が「紅麹を培養するタンクのふたの内側に青カビが付着していた」と答えたと明らかにしました。

 青カビの付着について報告を受けた品質管理担当者は、「青カビはある程度は混じることがある」と回答したということです。

 小林製薬は3月に問題を公表するまで直接、製造担当者に製造過程の問題を尋ねるなどしていなかったということです。