宮城県と仙台市が導入を目指す宿泊税について、宮城県が12日夜に県民説明会を開催し村井知事が直接説明しました。参加者からの賛否の意見は途切れることなく続き、説明会は予定を大幅に超え3時間にも及びました。

 12日午後6時から始まった説明会では、集まった県民に対し村井知事が宿泊税の狙いについて自ら説明しました。

 日本を訪れるインバウンド客を宮城県に呼び込むためには安定した観光振興の財源が必要だとして、導入への理解を求めました。

 続いて行われた質疑応答では、出席者から反対の声が相次ぎました。

 出席者「新税を創設するということですから、もっと慎重に時間をかけてやるべき」「今は宿泊税を議論するのは時期尚早だ。まずいったん白紙に戻して、各地の観光地と話し合いを2年、3年と積み上げてほしい」

 一方で「むしろ導入が遅すぎる」など導入に賛成の声もありました。

 出席者「宿泊税を取る取らないという議論を早く終えて、宿泊税で取ったお金を何に使うのか、宮城・東北の新しい観光を創造していくためにこの税金を有効に使ってほしい」

 途切れることなく意見が続いた説明会は予定より1時間も延長され、午後9時過ぎに終了しました。

 鳴子温泉観光協会藤田謹一会長「残念ですね。(県側が)一方的に話されるだけなので。残念です」

 村井知事「厳しいご意見もありましたが、3分の1ぐらいは前向きに受け止めるというご意見もあったように思います。この後、議会にお諮りすることになるので、ご理解いただけるよう最大限努力していきたい」

 宮城県は、18日開会の県議会9月定例会に宿泊税の条例案を提出する予定です。