半世紀ぶりに復活した食用のナガスクジラ漁。自宅でも食べられるようになるのでしょうか。

■商業捕鯨“復活”ナガスクジラ食卓に?

 脂の溶け出したお出汁がしみる「はりはり鍋」に秘伝のたれでじゅわっと揚がった竜田揚げも。

 東京・新橋のクジラ料理専門店でランチ中のお客さんにその魅力を訪ねてみると…。

クジラ肉は初めて食べる人(30代) 「思ったより食べやすい。そんなにしつこくない」

クジラ肉は久しぶりに食べる人(50代) 「しっかり味が付いていて、鶏のから揚げと食感と味も全く違和感がなく、おいしくいただけました。(クジラ肉の)ベーコンとか、昔よく小さい時に食べた」

 今は距離が開いているという人もメニューに見覚えありませんか。幅広い世代で学校給食のイメージも強いクジラのお肉。

 今後は、食べられる機会が増えるかもしれません。

鯨の胃袋 大越勇輝代表 「新しいクジラの時代が始まるのかなと思っていまして」

 クジラ料理店の代表がそう期待するのには訳が…。

 東京・豊洲市場で開かれた商談会。展示されたのは、約半世紀ぶりに食用として日本近海で捕獲された国産の「ナガスクジラ」です。

 1976年以降、商業捕鯨が中止されていたナガスクジラですが、生息数の回復が確認されたことから今年7月、水産庁が年間60頭までの捕獲を許可。

 13日は半世紀ぶりに取れたナガスクジラの“お披露目”の日でした。

 力強いうまみに加え、ナガスクジラにはある特徴が…。

大越勇輝代表  「大きいクジラなので、1頭のクジラでたくさんの食料がまかなえると思う」

 これまでにも流通していた「ニタリクジラ」の平均体重は約13トンであるのに対し、ナガスクジラはその3倍以上。1頭から取れる肉が多いのです。

大越勇輝代表  「将来的には配給が多くなるとコスト削減につながる。捕鯨枠のギリギリまで取れることになれば、きっとスーパーにも出てくると思う」

 主催者もクジラ肉の魅力を教えてくれました。

共同船舶 営業部 三平梢さん 「クジラの肉はとてもヘルシーで、鶏の胸肉よりもクジラはたんぱく質の量が多い」

 国産ナガスクジラは今後、全国に流通するということです。