東北電力は29日夜、東日本大震災以来約13年半ぶりに女川原発2号機を稼働させます。事故を起こした福島第一原発と同型の原発としては、全国初の再稼働です。

 女川原発2号機は東日本大震災で被災し、現在まで運転を停止していますが、東北電力は再稼働へ向け安全対策工事を実施し、9月には原子炉に核燃料を入れる燃料装荷を行っていました。

 東北電力は29日午後6時から8時にかけて、核分裂を抑えている制御棒を引き抜いて原子炉を起動させ、再稼働させる予定です。 東北電力によりますと11月上旬には発電を再開し、12月ごろには営業運転を再開する予定だということです。

 全国ではこれまでに12基の原発が再稼働していますが、東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型は初めてです。

 再稼働を前に村井知事は29日の記者会見で次のように話し、東北電力に対し安全対策の徹底を求めました。

 村井知事「この間視察をして、本当にここまでやるのかと驚くほどの対応をしていた。安全度は極めて高まったと思っておりますが、なお油断することなくしっかりと対応していただきたい」

 女川原発2号機の再稼働をめぐっては、根強い反対運動が続いています。

 29日、仙台市青葉区の東北電力本店前で、再稼働の中止を求める市民団体による抗議活動が行われました。

 止めて!女川原発!の会臼井典子さん「強引に本当にここまで進めてしまって、本当に憤りを感じております。全ての命をとにかく守りたい、再稼働やめてほしい本当にそれだけです」