16日から補助金がさらに縮小となり、値上がりする見込みのガソリン価格。これまでの最高値に迫る可能性が出ています。

■補助金縮小で“駆け込み”も

40代の人 「値上がりばかりなので家計にとっては大変」

 ガソリンを利用する人たちからは、嘆きの声が相次いでいます。

50代の人 「本当に高い。ちょっと入れただけで6000円。困っちゃう。外出を控えようかなと思っちゃう」

 東京・世田谷区のガソリンスタンド。15日、レギュラーガソリン1リットルの価格は176円です。

 全国平均の小売価格は、これまで政府からの補助金により1リットルあたり175円程度に抑えられていました。

 ところが、先月19日に補助金が5円縮小されたことを受け、14日の時点で180.7円まで高騰しています。

 さらに、16日に再び補助金が5円縮小されます。そのため、来月には185円程度まで値上がりする見込みです。

 2023年の過去最高値186.5円に迫る勢いです。

介護タクシーの運転手 「1円だってきつい。少しでも安くと思ってやっているけど、利用者に値上げできるかというと10円20円も上げられない」

 神奈川県内のガソリンスタンドでは16日、5円ほど値上げする方針です。

シンエネ商事 鵜野森SS 時田健司店長 「あしたから175円前後をみている。店としても厳しい。客が減るので」

 値上がり前に、駆け込みで給油に来る人も…。

30代の人 「(ガソリンが)少なくなっていたので(価格が)上がる前にと考えてきた。実際給料は上がらないので、もうちょっと補助があると助かる」

■どこまで上昇?ガソリン価格

 補助金縮小の影響で、ガソリンだけでなく灯油も値上がりしています。

 厳しい寒さの雪国では死活問題です。

 配達業者が積もった雪の上を進みます。暖房や風呂の燃料として灯油は欠かせません。

 給油を依頼した70代の男性は。

灯油を依頼した人 「年金生活をしているので値上げは非常に困る。今青森は寒いので、灯油はどんどん使っちゃう。灯油が切れたら凍えるしかない。風呂を2日に1回にするなど色々工夫はしているが、それでも大変」

 素朴な疑問も出ています。

60代の人 「どんどん上がっていっちゃうのでどうしたらいいのか」

40代の人 「価格のつけ方や値動きがいまいち分かりづらい」

 今後、ガソリン価格が過去最高値を上回る可能性は。

経済部 石田瑞恵記者 「今後の価格はガソリンスタンドや地域により差はあるものの、2~3週間かけて5円ほど値上がり、全国平均185円ほどになる見込み」

 16日からは、全国平均価格185円までの補助がなくなります。では、185円を超える場合はどうなるのでしょうか。

石田瑞恵記者 「185円を超える分は当面100%補助されるので、185円程度で推移するとみられる」

 今後、しばらくは最高値に迫る価格が続きそうです。