CMの差し止めが相次いでいるフジテレビでは親会社で臨時の取締役会が開かれ、独立した第三者委員会の設置を検討しています。
■フジHD 臨時取締役を開催
フジサンケイグループの代表でありフジ・メディアホールディングスの取締役を務める日枝久氏。何も答えず自宅をあとにしました。
フジテレビ側の大きな動き。
フジ・メディアホールディングス 金光修社長 「厳粛に受け止めてそれに対応しないといけない、信頼を回復しないといけないのは急務だと思っているので、それに向けてできる限りのことをするつもりです」
23日午後、フジテレビとその親会社がそれぞれ臨時取締役会を開きました。タレント中居正広さんの女性トラブルを巡って対応が問われるなか、どんなことが話し合われたのでしょうか。
今回の臨時取締役会は社外取締役全員から申し入れがありました。
フジ・メディアホールディングス社外取締役 キッコーマン 茂木友三郎名誉会長 「対応がどうだったのか把握していないのでなんとも言えない。マスコミに対する対応が適切でないとすれば問題ですよね」
フジ・メディアホールディングス社外取締役 文化放送 齋藤清人社長 「先週の金曜日の港社長の会見の後にスポンサー企業の(CMの)休止など動きが出てきたので、やはり足りていない部分があったのは事実だったと思う」
多くの課題が噴出する1週間でした。
17日、フジテレビの港社長は行った会見は動画の撮影は禁止、質問できる記者も限定されていました。説明に曖昧(あいまい)な部分が多く、明確な調査方針も示さず、多くの企業に不安が広がったといいます。
会見以降、フジテレビでのCMを見合わせる企業が続出。フジテレビによりますと、20日の時点で75社が企業名が入ったCMをACジャパンの公共広告に差し替えるなどの対応を取ったといいます。
影響が大きく広がるなか、中居さんの問題が起きた当時のフジテレビの役員が見解を述べています。
元フジテレビ専務 関西テレビ 大多亮社長 「女性アナウンサー、あと女性社員との会食、それから社内外の会社、プロダクション、それからタレントとの会食、これはあります。私はそれ自体が悪いと思ったことはないです。ただ今回、報道されているような“性の上納”や“献上”それとは全く性質が違うと思っている」
23日に行われた臨時取締役会で様々な不安を払拭できる方針が固まったのでしょうか。
■フジ副会長「文春が来て知った」
一方で、フジテレビの副会長が民放連の会長として記者会見に応じ、今フジテレビが置かれている状況について語りました。
フジテレビ副会長 民放連 遠藤龍之介会長 「(Q.フジテレビの状況について?)今回のように特定の局に限ってということは、私の経験では初めてだと思います」
民放連の会長として記者会見に応じたフジテレビ・遠藤龍之介副会長。今のCM差し替えが相次いでいる状況について、こう語りました。
フジテレビ副会長 民放連 遠藤龍之介会長 「今、ACジャパン(広告)差し替えが多く行われていると思う。例えば大きな災害、そういう時に通常のCMを流すのではなく別のCMに差し替える、ACジャパンCMに差し替える。全局に波及するものは今までもいくつかあった。今回のように特定の局に限っては私の経験では初めてだと思う」
そして時間を区切り、フジテレビの副会長として記者の質問に答えています。
フジテレビ副会長 民放連 遠藤龍之介会長 「(Q.中居氏の一件を知ったのはいつ?)去年の12月中旬ぐらいだったと思う。自宅に週刊文春(の記者)が来た」 「(Q.フジテレビ副会長として社長があのスタイルで会見を開くのは知っていたか?)社長会見の前倒しで会見を開くのは知っていた。テレビ(カメラ)を入れないで開くのは直前に聞いた。個人的な感触としては結構、厳しいのかなと思った」 「(Q.今後の影響について?)ガバナンスの問題だと思う。そういうことに対してNOを突き付けられていると。今のACジャパン(広告)差し替えの現状だと思う。ダメージについては今の段階で先週土曜日ぐらいから差し替えが始まっている。どの段階まで広まっていくのかはまだ未知数。もう少し時間が経たないと少なくとも2月3月の年度末までの被害はまだ分からない。甚大な被害だとは思う」 「(Q.日枝氏を中心とした体制について?)すごくすべてのことを日枝が決めていると言われるけど、実はそんなことは本当にない。ただ影響力があることは間違いない。日枝自身がどうするかというのは私がここで申し上げることではない。企業風土という中に一部に私も大多も港も日枝もいるということなのかも」