日大アメフト部の違法薬物事件の対応を巡り、元副学長が理事長の林真理子氏のパワハラを訴えている裁判。21日、両者が初めて直接対決しました。

■日大パワハラ訴訟“初対決”

 午後、東京地裁から出てきたのは日本大学の林理事長。21日、法廷で初めてとなる直接対決。

日本大学 林真理子理事長 「(Q.大学側が寮から大麻を押収したことは?)それはないんです、あり得ません。それはないです、それはありません」

日本大学 澤田康広元副学長 「大学本部に持ち帰り、大学本部において私の責任のもとで保管を致しました」

 裁判の発端は隠蔽(いんぺい)体質を疑わせた日大アメフト部での薬物事件を巡る対応です。

 会見などの対応ののち、澤田康広元副学長は林真理子理事長から学内の会議への出席を拒まれるなどのパワーハラスメントを受けたと主張。1000万円の損害賠償を求めて裁判を起こしています。

 午前に行われた尋問。杖をついて出廷した澤田元副学長は「学内の会議」について、こう訴えました。

日本大学 澤田康広元副学長 「(Q.出席しないよう要請あって出なかったというのは真実か?)いえ真実ではありません。要請を受けたことはない、会議体に出るなと言われた。ほとんどの会議に出席できなかった。辞任を求める話が何回も出てきたし、よっぽど私を辞任させたいのだと思った」

 会議に出なかったのは“要請”ではなく“命令”されたからとの主張です。

 これに対して午後、法廷に姿を見せた林理事長。“命令”ではなく“要請”だったと反論したうえで…。

日本大学 林真理子理事長 「(Q.澤田先生は一切、会議に出られていない?)そんなことないです。一部出ました。20回のうち6回」 「(Q.6回の根拠は?)職員が確かめた。(本人からの)辞めた方がいいのかという質問に対し、『今お引きになるのがいい』と個人的な感想を申し上げた。つらく恥ずかしい思いでいっぱい」

 判決は5月9日に言い渡されます。