仙台市中心部にあるイオン仙台店が、28日午後7時に閉店します。前身のダイエー仙台店から半世紀、惜しまれながら歴史に幕を下ろします。
小笠原侑希記者「営業最終日ということで、開店前ですが買い物客が列を作っています」
28日朝のイオン仙台店は、午前9時の開店に合わせ多くの人が最後の買い物に訪れていました。
買い物客「フードコートでいつも親と食べていて、小学校も近かったので遊び場みたいな感じだったので悲しいですね」「みんなで集い合ってお話ししたり食事したりね。思い出ってもう色々ありすぎてね」
イオン仙台店の前身=ダイエー仙台店がオープンしたのは1975年。食料品のほか、衣類やおもちゃ、家電までそろう総合スーパーとして多くの人に親しまれました。
プロ野球のダイエーホークスが優勝した時には、感謝セールも行われました。当時の王監督の背番号にちなみ、多くの商品が89円の特別価格で販売されました。
2011年3月の東日本大震災。
「青葉通り側の入り口なんですけども、中央通りのアーケードの先まで約500メートルほど行列ができています。すごい行列です」
地震の混乱でほとんどの商店が閉まる中、発生の2日後に営業を再開しました。
買い物客「2時間ぐらい並びました」「カセットコンロとか食料品とか、だいたい一通りあるみたいでしたね」
いち早く店を開け市民の生活再建の足掛かりとなった背景には、ダイエーの拠点が関西だったことも挙げられます。
イオン仙台店鉾久憲二店長「阪神大震災をダイエーは経験していますので、その時の経験を元にいち早く店を開ける」
2016年、ダイエーがイオンの完全子会社になり、イオン仙台店として営業を開始しました。約半世紀にわたり、仙台市中心部でにぎわいの拠点となってきました。
28日、店内には名残惜しそうに買い物をする多くの客の姿がありました。
設置されたメッセージボードにこれまでの感謝の言葉を記す常連客もいました。
買い物客「学生時代はバイトしてたこともあったし、仕事するようになってからは仕事終わりに立ち寄ることも多かったので、あって当たり前だと思っていたので無くなるのが信じられない感じ」「私たちの生活をずっと
支えてくださったお店だと思うので、思い出の一部としてこれからもずっと覚えていけたらなって思います」
イオン仙台店鉾久憲二店長「最終日が近づくにつれて多くのお客様からたくさんのお声をいただきまして、歴史の重みをひしひしと
感じております。多くのお客様にご来店をいただいておりまして、本当に感謝の気持ちでいっぱいでございます」