大学生らに宮城県への就職を促そうと、地元企業が集まる説明会が開催されました。学生優位の売り手市場の中、企業の模索が続いています。

 仙台市青葉区で開催された就職説明会には、宮城県に本社や職場がある企業96社が出展し、2026年春に就職する大学3年生や専門学校生が参加しました。

 現在は学生優位の売り手市場となっていますが、宮城県の学生の地元企業への就職率は2024年に4割を下回り、統計のある中で過去最低になり首都圏などへの流出が深刻化しています。

 宮城県の企業はいかに優秀な人材を獲得するか、頭を悩ませています。

 「学生が選ぶ方になっていると本当に実感しています。就職活動が早まっていることも実感しているので、こちら側としても焦りを感じています」「年々応募総数が減ってきているところはあり、すごく危機感を感じている」

 働きやすい環境を整えることで学生にアピールする企業も見受けられます。

 「建設業の電気工事業となるので、大手さんもいらっしゃいますし、仙台市だから優位性があるわけではない」

 初任給の引き上げも相次いでいます。帝国データバンクによりますと、4月に入社する新入社員の初任給を引き上げる企業は7割に達しました。引き上げ額は平均で9114円です。

 学生は、何を重視して就職先を選ぶのでしょうか。

 「ワークライフバランスも考えながら自分の生活も大事にして働いていこうと考えています」「宮城県か東京都、首都圏に就職したい。首都圏は企業がいっぱいあって選びやすいかなと思った」「地元に貢献したいという思いが就活軸につながっているので、東北と宮城県を中心に就活しています」

 宮城県は、学生に知られていない地元の優良企業も多いとみて、学生と企業の橋渡しをしたい考えです。