宮城県にある蔵王の御釜の転落事故のように、整備されていない場所をスキーで滑走することをバックカントリースキーと呼びます。ガイドの資格を持つ経験者は、氷の上など危険な場所での滑走を控えるよう注意を呼び掛けています。
バックカントリースキーは、スキー場のようにレジャー用に整備された場所ではなく、自然の山を滑走するスキーのことで、今回の事故現場にもスキーで滑ったような跡が残されていました。
バックカントリースキーのガイドが所属している日本バックカントリースキーガイド協会の副会長、五月女行徳さんは、手つかずの自然を堪能できる一方、命の危険に直面する可能性もあるとし、次のように指摘しました。
日本バックカントリースキーガイド協会五月女行徳副会長「バックカントリーとしては、一般的には氷の上を滑る感覚は凍った湖とかそういった所を滑る感覚はまずないですね。(氷が)割れて湖に落ちる危険がありますよね」
五月女さんによると、バックカントリースキーでは雪が積もった林の中や岩場などを滑るのが一般的で、全国で毎年、死者も出ているということです。
このため、立ち入りが規制されている危険な場所では、滑走を控えてほしいと話していました。
日本バックカントリースキーガイド協会五月女行徳副会長「大自然の中に入って気持ちはだいぶ開放的になったりするけれども、危険はいろんな所に潜んでいますからそういう中で慎重に行動をとることがまず一番なんじゃないのかと思います」