2023年はスギ花粉の飛散量が多く、発症する人も多くいて専門医は症状が出たら必ず受診してほしいと呼び掛けています。
前田さつき記者「こちらの車には花粉のような黄色い粉がびっしりと着いています。見ているだけで目がかゆくなります」
日本気象協会によりますと、仙台市では2月28日からスギ花粉が飛び始め現在ピークを迎えているとみています。
7日に観測された花粉の飛散量は前の年のピーク時と比べ2.7倍になっていて、過去10年で最も飛散量が多くなる見込みだということです。
長年、花粉症の研究を行う仙台市泉区の加茂耳鼻咽喉科の柴原義博院長に傾向を聞きました。
加茂耳鼻咽喉科柴原義博院長「飛ばない年の1年分2年分が飛びますと、新たに発症する患者さんが非常に多くなります」
柴原院長は、開業した翌年の1992年から敷地内の庭で花粉の飛散量を計測していて、このまま推移すると過去31年間の計測でトップ3に入るほどの飛散量になると見込んでいます。
6日以降、加茂耳鼻咽喉科には多い日には1日に100人以上の花粉症患者が訪れていて、特に飛散量が多かった9日には新たに花粉症を発症した患者が15人も訪れたということです。
15日も花粉症を発症したという人が訪れていました。
母親「子どもたちと主人は初めて発症しました」
子ども「かゆいといやだね」
柴原院長は、少しでも花粉症の症状がある場合はすぐに専門医を受診するように呼び掛けています。
加茂耳鼻咽喉科柴原義博院長「ある程度、症状がすごくひどくなってからですと、薬が効きにくいので、なるべく症状が軽いうちに受診していただければと思います」
また、13日から新型コロナ対策としてのマスクの着用が個人の判断に委ねられることになったことで、今後更に花粉症を発症する人が増えるのではないかと懸念しています。
加茂耳鼻咽喉科柴原義博院長「マスクを外すと花粉と出会う回数が多くなり、花粉症になる確率が高くなりますので、できるだけ花粉の飛散の多い日はマスクをして外出してほしいと思います」
柴原院長は、重症化を防ぐためにも症状がでたら医師に診てもらい適切な処置を受けてほしいと強調していました。
スギ花粉の飛散は毎年桜の開花とともに収束するということです。