利用者が減少している宮城県のJR石巻線の利用を促進しようと、涌谷町は鉄道を使って通勤する取り組みを始めました。

 涌谷町は、8月25日から12月までの第4金曜日を公共交通通勤チャレンジデーとして、一般職員約130人を対象に石巻線の利用を求めることを決めました。

 石巻線は輸送密度を示す1日1キロ当たりの利用者が、2019年度は1193人でしたが、2022年度は958人と減少しています。

 涌谷駅に着いた職員は、10分ほど歩いて役場まで向かいました。

 職員「通勤に限って言えば(利用は)初めてとなりますね。毎日とまではいかなくてもたまには良いのかなと」

 遠藤釈雄涌谷町長も、石巻線を利用して通勤しました。

 遠藤釈雄涌谷町長「同じ涌谷町でも風景が全く違いますし、考え方も違ってくるし愛着も湧くし。JRの存続というものを改めて考えていただければありがたいなと思いますね」

 涌谷町では、2024年1月までに職員の石巻線の利用状況を取りまとめ、町の交通計画の参考にすることにしています。

 JR東日本は、人口の減少を背景に利用者が特に少ない赤字ローカル線の見直しを進める考えを示しています。